カラーで痛む理由について

今回は一般的なカラー剤(マニキュアやヘナやカラーバターなどではない、明るくして色が入るようなカラー剤のこと)での「カラーは痛む」「カラーダメージってどれぐらいあるの?」という所を掘り下げつつ、少しいやらしですがLilasでやっている事を紹介しちゃおうと思います。

まず少し難しい話だけ、でもサクッと手短にしていきたいと思うのですが、まずそもそも【ダメージ・痛む】というものがどういう事を言っているかというと『髪の毛の成分が髪の毛から減る』事をおおまかに【ダメージする】と言いますね。そしてどういった成分が減るか?や髪の毛のどの部分が減るか?などで僕たちが髪の毛を触って実感することが変わります。例えば、油分や水分が減る事でパサつきやツヤが無くなるという事が起こってしまったり、たんぱく質が減る事で枝毛や切れ毛になったりなどそういった事に繋がります。これが「髪の毛が痛む。ダメージする。」という話になってきます。

そしてカラーが髪の毛に与えている影響の中で【ダメージする】部分に絞った話をしていきます。まずカラーが髪の毛の中に浸透するためには髪の毛の表面のキューティクルを緩ませていく作用を起こしています。もともと髪の毛は濡れるだけでもこれと似たようなキューティクルが緩む状態になるのですが、濡れているぐらいでは中に薬剤が浸透するのに足りないので【アルカリ】という成分を使ってパワーUPさせています。ここでキューティクルへのダメージが出てきます。

そして髪の毛の中に浸透していき「染める」作用を起こしていくのですが、髪の毛が明るくなるためには髪の毛の中の『メラニン』を壊す必要があります。メラニンが減る事で黒髪→ブラウン→金髪のように明るくなっていきます。そして染料が酸化結合して『色』が出てくるのですが、これを発色してくると言います。

酸化するために必要なカラー剤の2液となる【過酸化水素水】と【アルカリ】で油分やたんぱく質へのダメージが生まれます。メラニン自体も「保湿力」のあるものなのでメラニンが減ると乾燥しやすくもなります。ただカラー剤の染料も「油分」で出来ているため染めてすぐはツヤがありまとまりも出ます。ですが色が抜けてくると同時に油分も抜けていくことになるのでパサつきやすくなります。

色だけで考えても明るく抜けてきて光が透けて見えるのもパサつきの原因です。髪の毛の中の油分と水分の両方の性質をもつ『CMC』という成分があるのですがこれがカラーで分解され髪の毛から減ると、「たんぱく質とたんぱく質をつなぐ接着剤」というCMCのもう一つの性質も影響を受けるので、たんぱく質が髪の毛の外へ出やすくなっていきます。そうすると枝毛や切れ毛の原因が増えていく。と、このような流れでだんだん髪の毛がダメージしていってしまうのがカラーダメージになります。まとめると

  1. 髪の毛の蓋の役割にもなるキューティクルにダメージが出る
  2. CMCが分解される
  3. たんぱく質が出やすくなる

ここまでで何となくイメージ湧きましたかね?こういった事を防いで、なるべく「痛ませないように染める」ためにLilasでは色々と工夫させていただいています。

まず『もともと髪の毛にあるダメージをトリートメントで補修してからカラー剤を塗る。』という事です。

例えば切り傷などでも、傷口が広がってしまうのを防ぐように、髪の痛んでいる所の方がダメージが大きくなりやすいので先に補修してダメージの拡大を防ぎます。

次に枝毛や切れ毛を防ぐように髪の毛を強化してくれるサプリを使います。これは先程の「CMCがたんぱく質の接着剤のような役割で・・・」という話であったように髪の毛の成分同士をくっつけてくれます。更にダメージで空いた隙間を埋めるようにしてダメージの予防と修復をしてくれる役割です。『プレックス系』と言われて、いま美容界では人気の処理剤でこのおかげでブリーチのダメージが格段に変わりました。そのおかげかハイトーンカラー・インナーカラーなども増えましたね。

ここまでが「前処理」で、先に補修する・髪を強化するサプリを使いカラー剤を塗る事でダメージにつながる部分を排除します。

 

それからカラー後に【アルカリや過酸化水素】などが髪の毛に残る事で家に帰ってからダメージの進行が出てきます。なのでシャンプー前にそういったカラー剤の悪い成分を『中和除去』する中間処理剤であとあとのダメージを防いでいます。ジアミンなどのアレルギー成分も除去する為将来の頭皮も守る事になります。

 

そして最後の後処理で『Oggi Otto』というオーダーメイドトリートメントで欲しい質感を足していきます。一般的にサロントリートメントと言われるものですが、《いつまでもカラーを楽しんでいただく》ためには髪を痛ませない事が絶対なので、Lilasでは後処理として『当たり前』に施術させていただいています。

更にダメージが気になり必要な方にはこのトリートメント工程を増やしていき、しっかりケアしていく事もできるようなトリートメントシステムになっています。

 

このように通っていただく度に綺麗になっていただくために『前処理→中間処理→後処理』と痛ませないための工夫をさせていただいています。ココまでの内容はカラー(パーマも)をされる方は全員させていただいてますので安心してください。

髪を痛ませないけど楽しいカラーをいつまでもご提供できるように頑張っていきます。

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