今回は「明るめの白髪染め」について解説していきたいと思います。今はほとんどの方が白髪染めでも明るめにしたいという想いを持っているように感じています。

少し当たり前の所からですが、白髪染めをする理由として【白髪が分からないようにしたい】という事だと思います。白髪がある事で色々なデメリットがあるので分からないようにしたい！という事ですね。

その時に「分からない」という状態でも色々な程度があります、黒髪と白髪をまったく同じ状態にしたいのか？それともパッと見で分からなければOKなのか？という事です。今回は後者になる「パッと見で分からない状態（よく見ないと分からない）」という感覚の話になります。

黒い髪の毛＝1番暗い髪の毛

白髪＝1番明るい髪の毛

というのをまずは頭においてほしいのですが、この2種類の髪の毛のコントラスト（明度差）が大きいと白髪が目立ってしまいます。このコントラストを減らすために黒髪を明るくし白髪に色を入れていくことで「パッと見で分からなくする」ことが『明るめに白髪染め』することになります。少しココまでは堅苦しい説明になってしまいましたが、この前提で説明を続けていきますね。

〖明るめの白髪染め〗といっても染め方は色々あります。この間もお客様から「いつも染めると暗くなっちゃうのですが、今日は良い感じです。（明るさが残っているので）」「何か特別な薬を使っているんですか？」というお言葉を頂きました。答えは【NO】ですね。薬にもこだわってはいますが”上手に染まる特別なカラー”を使っているわけではありません。基本的な原理はほかのカラー剤と同じものを使っています。ただその薬の選び方や塗り方や工程などで差が出てくると思っています。具体的な話をなるべくカンタンに説明していきます。

まず

• どれぐらいの明るさに染めたいのか？
• 白髪の量はどれぐらいあるのか？
• 前回染めてからの期間はどれぐらいか？
• 髪質による染まりやすさはどうか？

大きな点でこのあたりを考えています。

まず結構明るくする方は白髪をしっかり染めようと考えてはいけません。

黒髪が明るくなって、白髪にすこし色が入るだけで差は無くなってくるので目立たなくなります。逆に白髪を意識しすぎないことでハイトーンで染めるカラーの良いところと言いますか、綺麗な色を感じるカラーに染められるようになります。

そして白髪の量が多い方はシンプルで、「暗くしすぎないようにする」だけです。もともと明るい状態という事なので、明るめの染め上がりにする為に最低限の濃さで染めればいいだけです。綺麗な色を楽しめますよ！！

期間は短い人ほど綺麗に染まります。これはぶっちゃけて言ってしまうと白髪染めの濃いカラー剤は「少ない」ほうが綺麗に明るめのカラーになるので薄く白髪を染める事になります。

薄いですが染めるペースが早ければ、カラーをする際にどうしても前回カラーしたところにも伸びてしまうので薄い染料も重ねてカラーがつくと色が定着しやすくなります。それにペースが早ければ少ししか生えてなく短かい為、目立ちません。

ペースが長いとそれなりにしっかり白髪にも染料が入ってないと『染まってない感』が出てしまう可能性が高くなります。なのでペースは速めが染めやすいのですが、必ずしも早く来れるわけではないと思うので伸びた長さなども考えながら出来そうな明るさのカラーでお客様と相談して決めています。

あとは髪質があります。髪の毛が軟らかい人は比較的明るくなりやすくて色も入りやすい方が多いです。なので黒髪は明るくなって白髪には色が入りやすいという事なので馴染みやすいですよね？逆に硬さがあったり黒さが濃い地毛の方などは染まりにくいことが多いです。

こういった要素がいくつも混在しているのが普通なので、一人一人お客様によってアプローチは変わってきます。というか変えないと本当の意味で綺麗には染められないのではないかな？と思ってしまいます。

番外編として、意外と今はこちらが主流？？？

【ハイライト】です。

アルミホイルを使って、明るく染める部分を筋状に混ぜていく施術です。

これが出来れば明るさをハイライトで出していきベースはある程度しっかり染めることもできますし、白髪に近い明るさのカラーが入ることになるので「目立たない」感じはNO.1です。

こんな感じで複雑なことを色々と考慮して想像しながらやらせてもらっています。ややこしいので細かい事は美容師に任せてもらってもいいのかな？と思います。どうなりたいか？を伝えてもらって相談して決めてきましょう。

きっと出来ないカラーというのはほとんど無いはずです。でもやりやすい？やりにくい？はあったりもします。なので一緒に考えていきましょう。