『色』の力

色について、美容師としてヘアカラーに興味があるのはもちろんですが「色の持つ体を整える力」についても興味があります。色彩医学と言われるようなもので、実際に日本やその他の国でも病院で使われているものです。髪の毛という体にとってかなり密接な部分をお仕事で触らせていただいているので、その中で少しでもお客様の健康などにも良いことができないか?と考えている今日この頃です。

調べてみると面白くて、「色を使った治療」というのは古代ギリシャの時代からあったようです。何となく聞き覚えのある「ヒポクラテス・ピタゴラス」といった偉人たちが活用していたという話です。当時は多種多様な花を使って色々な軟膏を使って治療していたようなのです。そこから中世ヨーロッパでも色のついた「布」を使っていたらしいんです。教会のステンドグラスの様々な色も病人を治すと考えられ、その効果は祈りと音楽で高められたと考えられていたようです。

一方で古代インドでも色水や色粉を用いていて、中国では「五行思想」に色が入っていて診断する際の指標に色を使っていたようです。このように色によっての治療という物は広く使われていましたが、ある時期から影を薄めていき、いつしか西洋医学が治療の中心になってきました。ただヨーロッパやアメリカでは色彩を科学的に研究する人たちが出てきました。そして19世紀ごろからまた色彩医学への関心が高まってきたようです。

色での治療。といっても様々な要因があるようで、例えば色自体が持つ力についてや、体の部位によっての色の違い、その症状に合わせての色の相性。などケースバイケースで奥が深そうです。

 

色の持つ力で、

『赤』

  • アドレナリンの分泌
  • 心拍数UP
  • 代謝の促進
  • 自律神経を刺激して緊張状態に
  • 食欲増進

『青』

  • 精神を沈静、安定させる。
  • 集中力UP
  • 解毒・殺菌
  • 催眠効果
  • 発汗を抑える

『黄』

  • 神経を興奮させ、うつや精神衰弱に効果
  • リンパ機能UP
  • 消化器系に良い

『緑』

  • 神経系の鎮静・鎮痛・緊張緩和
  • ストレス減
  • 解毒殺菌
  • 目が休まる

『オレンジ』

  • 食欲不振の改善
  • 前向きになる
  • 筋肉痛、しびれ、胃潰瘍を和らげる

 

こんな感じに効果があったりするみたいです。気持ちの問題じゃないですか??ってことから具体的な症状などもありますが色によって違いがはっきりしていますね。ただ、なんとなくですが僕たち自身でも感じることもあるのではないでしょうか?服の色とかも、最近何となく○〇色を選びがち。みたいに。

宣伝のような人にメッセージを伝えたい時なんかは色のイメージはよく使う常套手段ですしね。

今回は「健康について」で考えていきたいので色のイメージは置いておきましょう。何となく選んでいるその色はもしかしたらイメージだけの問題ではなく本能的に体を治すために欲しているのかもしれません。

食べ物でも健康でいるために体が欲することがあるように(OS-1という飲み物も健康な時は不味くて、風邪気味だと美味しく感じるようです。その他にも自分に足りない栄養素に合わせて味が変わる物があるとかないとか)、睡眠を欲する時があるように『色を欲している』事もあるのではないかな?と僕は思っています。

他にも

『白』

  • 長時間見ることで目に負担

『灰』

  • 脳機能の低下
  • ストレスの緩和

などあるようで、ざっくり赤やオレンジなどの『暖色系』は交感神経を刺激して血圧・脈拍・呼吸数を上昇させます。逆に『寒色系』のもの(青・緑etc)では副交感神経を刺激して生理機能を沈静化させ、体をリラックスさせたり筋肉を弛緩させたりします。

あと色は右脳への影響が大きいものです。現代社会ではデジタルな生活や色々なルールの中で生活しているのもあり左脳を活発に使っています。ただ「左脳」「右脳」とバランスよく使わないと過剰なストレスを受けるようなので意識して右脳を使う事でストレスの緩和をする事にも繋がるようです。意外と介護の現場などでも《絵をかいたり塗り絵や貼り絵》などを痴呆防止に活用していると聞きます。

 

目的によっての色選び

  • 風邪をひいている・・・赤・オレンジ
  • 食欲がない・・・オレンジ・赤
  • ダイエットしたい・・・青・紺 (出来るだけ人工的な青のほうが効果大)
  • 眠れない・・・青
  • 運動不足・・・ピンク・赤
  • 目覚めが悪い・・・赤
  • 便秘・・・黄・オレンジ
  • リラックスしたい・・・パステルカラー・青・緑

どうですか?一部ですが生活の中でよくある気になる部分ではないでしょうか?意外なものから、まーまーそりゃそうでしょうよ。と思う物もあると思いますが家の中を見返してみると意外となっていないこともありますよね?例えばカーテンの色なんかは変えずらいですが布団カバーぐらいなら変えられますし、トイレの配色を変えてみても良いですね。

きっと無意識にも作用しているのが【色】なんだと思うのですが、きっと意識した方が効果も高くなるはずです。毎日の生活にほんの少しでいいので色を意識した生活を取り入れて、より元気に明るく幸せに生活できると良いですね。もっと勉強して仕事に活かせるように落とし込んでいきたいと思います。

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