『スタイリング剤はどういったものを使ったらいいかな?』『いっぱいあって何を選んだらいいか分からない』というお客様も多いので、今回は【美容師が自分のスタイリング剤を選ぶときにどんなことを考えているのか?】みたいなことをご紹介できたらと思います。
まず前提として、「スタイリング剤をあまり使わない方は使って欲しい!!」という事と「似たようなものに見えてもモノによって違う」という事は先にお伝えさせてください。
本当にいっぱいありますよね。僕自身も全てを触ったことがあるわけでは無いですし、むしろ周りの人に教えてもらう事も良くあるぐらい本当にたくさんあります。選ぶときに大きなポイントとしては
- 動きを出すのか?収まりを良くするのか?
- ウェット?ドライ?
- 硬い髪質?柔らかい髪質?
- 髪の長さは?
この辺りは大きくかかわってきますよね?ただ3・4は自分の髪質なので、どんな感じが相性が良いのか?などを掴めたらそんなに悩まないと思います。なので1・2の部分と「ヘアスタイル」に合わせて選んでいくのが基本です。
まず動きを出すのであれば『セット力』といわれる「スタイリング剤をつけたらその形がキープされる力」があるものを選びます。収まりを重視するのであればセット力よりは『まとまる力』をみますね。例えば数字でセット力が決まっているとしたら。10が強、0が弱だとします。10、9、8などは動きを出すときに良いという事です。逆に収まりだけであれば2,1,0などトリートメントのようなもので良いと思います。
ウェット、ドライはスタイリング剤の商品自体に書いてあることが多いです。「しっとりとした。」「濡れたような」「ウェットな」など書いてあるのがあったり、「マットな」「ドライな」と書いてあったりします。最近は濡れ感のあるモノが主流ですね!WAXよりもジェルWAXのほうが濡れ感があって、ジェルやジェリー、ポマード、グリースなど濡れ感のあるモノがあります。最近は女性の方に人気なのはオイルやバームだと思います。
硬い髪質の方は油分が多少あった方が「しなやか」な質感にしやすいですし、柔らかい髪質の方は油分が多いと「ペタッと」してしまうので気を付けた方が良いです。髪の毛の長さも短い髪の毛はセット力が強めのスタイリング剤でもつけやすいですが、長いと髪の毛がスタイリング剤をつけている間に手にまとわりついてしまうのでつけにくいです。なので長さはあるけど動きが欲しい場合などに6,5,4のような強さのスタイリング剤で動かすといいですね。
なんとなく言葉で説明するとこんな感じなのですが、やっぱり分かりにくくなっちゃうので今度はスタイル写真を見ながら説明してみますね。ちなみにブローがそんなに得意ではないという設定でいってみますね。スタイリング剤で作るとしたらって感じです。
例えばこのスタイルです。「動きあり、ややウェットより、ショートウルフスタイル」です。
【硬い髪質】セット力が6,7ぐらいのものでややウェットな質感よりもの。
【柔らかい髪質】セット力が7,8,9ぐらいのもので、油分は少なめでも若干ウェット感の出るもの。
次はこのスタイル。「収まりあり、ウェット、外ハネスタイル」です。
【硬い髪質】しっとり目のバームやオイルをたっぷりつける。
【柔らかい髪質】普通か軽めのバームやオイルをたっぷりつける。
(画像はネットから参照)
「動きあり、ドライ・ウェットの中間ぐらい、ロブAライン」
【硬い髪質】ミルクや軽めのWAX(シアバターとかでもいいかも)にハードスプレー少々。
【柔らかい髪質】ミルクや軽めのオイル(シアバター)にハードスプレー少々。
例えばこんな感じです。ダメージによって乾燥が強ければ少し油分が多いものを、毛先など痛んでいる所につけたりしてもいいですし。いくつかのスタイリング剤を重ねてつけてもOKです。
意外と男性と女性ですこし違う所は、どちらかというと男性は機能重視で女性は香りなど体感重視かな?と感じます。なので正直女性の方が「お気に入り」に出会うのが大変ですよね?「つけた感じはいいんだけど匂いがね・・・」ってなっちゃいます。なのでLilasで使うスタイリング剤も女性用は『匂いの良いもの』の中で使いやすいものにしています。男性用は「とりあえず上手くスタイリングできたらいいっしょ」ぐらいにしか考えてません。(すいません)
まとめていくと見てすぐこれが合う!は難しいです。美容師もあれやこれや試しています。これだ!って見つけて使ってみて、う~~んってなる事もよくあります。そうしてら次はこれならどうだ!って感じで試していきますね。
だから最初は小さいサイズでいいんじゃないですかね?スタイルを変える方は特に次までに使い切るぐらいで。それで美容院行ってスタイルチェンジしてそのスタイルに合わせてスタイリング剤を選んで使うっていう。そうしたらだいたいこの長さならこういう感じが使いやすいな。とかこれは自分には合わないな。とかも分かってきますもんね。
本当にお店に来てくれる後輩とか美容師の人もお客様のように聞いてきますからね。「美容師だよね?お客様みたいなこと聞いてるよ」ってよく言ってます。笑
スタイリング剤選びも『楽しんで』みてください。