『白髪』というと99%の人がネガティブな印象を持っています。今回は今まで美容師をやってきて色々なお客様から白髪に対してのお話を聞いた中で付き合い方を考えていきたいと思います。
「白髪との付き合い方」となった時に一番大きな分かれ道は【染めるか?染めないか?】ですよね?白髪が気になった時に多くの方は染めますが、染めないと何が違うのでしょうか?改めて言う必要もないのかもしれませんが一言で言えば〖老けて見える〗という事ですよね?最近は女優さんなど有名人も白髪のままにしている方も増えてきて少しブーム的な感じもありますが、どうしても年齢よりも上に見えるというのが一番大きなポイントですね。それに髪の毛を白いままにするのであれば、ファッション・メイクなどをばっちりにしておかないと手入れしていないだけのように見られてしまうかもしれません。こういった事を踏まえると周りから「たとえ年齢以上に見られたとしても気にならない」ようになったら染めないで過ごすというのもいいのではないでしょうか?
そして染めるという時にはどうでしょうか?どれぐらいのペースでカラーをしますか?染めるペースはお客様の意見をうかがっていると《白髪の比率(密度)》によって変わりそうです。少ない方は染めるペースが長くても大丈夫で、多い方は短くなります。全体的にはそんなにないけど、分け目・びん・顔周りに多いと特に気になり短いペースになってしまいます。どんなペースで染めるにしても気にしているのは『綺麗で素敵』でいられるか?です。なのでこれが叶うなら早くても遅くても良くて、逆にそうならないのであれば早くても遅くても悪いことになりませんか?
先に僕の考えている事からお伝えさせていただくと、白髪染めのスパンは早くても「4週間」が目安。染める前の気になるところへは白髪隠しのアイテムで対応する。この様に考えてます。(白髪隠しのアイテムも良いのがないか探しています。今のところファンデーションタイプのが一番いいと思っていますが、もう少し汗をかいても取れにくいものがないか代理店さんと一緒に探しています。良いものが合ったらお伝えします。)
4週間より早いと髪の毛のダメージが気になります。伸びた分の髪の毛が短いため美容師が頑張って伸びた分だけを染めようと思ってもどうしても前回染めてある部分までお薬が伸びてしまいます。そうすると根元を染めているだけだとしても何回も強いお薬がつくことで伸びて毛先に来る頃にはダメージが出てしまいやすいです。(僕が染めさせていただくときには根元の新しく伸びてきた髪の毛には通常のしっかり染まるカラーで染めて、中間毛先は根元のお薬の半分ぐらいのダメージで済むカラーを使うようにしています。根元と毛先で使うカラーの強さが違います。)
あとはヘアスタイルとの連動です。分け目の白髪が気になる方は「分け目をつけないスタイル」。顔周りの白髪が気になる方は「顔周りを下ろせるスタイル」にすることも白髪が気になりにくくなる一つの方法です。いつも同じスタイルでは飽きてしまいますが、スタイル次第では目立つストレスが減る事も頭の片隅に置いておいてもらうといいかもしれませんね。
そして今は白髪があったとしてもほとんどの明るさでカラーが出来ると思っています。誤解がないようにお伝えすると、すぐに1回で出来るかはその方の髪の毛の状態によりますが、「何回か時間をかけること」と「カラーをするペース」と「白髪を隠すのではなく馴染ませるように染める」という感覚をお客様の持っていただけたら可能です。
少しまとめると、
『染めるか染めないか?』
染める時は『綺麗な状態の維持とダメージをかけない事』『目立ちにくいヘアスタイルを探す』『白髪があってもカラーを楽しめる』
こういったところを踏まえて付き合っていけたら良いと思っています。
正直、まだ白髪が無くせる薬はありません。もし開発されればすぐにお伝えしますが、増やさない為には頭皮ケアや生活習慣に気を付けて《血行促進》させるように意識してください。シャンプーの時にマッサージするだけでも、毎日の積み重ねは数年後には差が出ます。ネガティブな要素が多いので少しでもカラーを楽しめるようになってもらえると嬉しいです。