こんにちは。今回はお客様から聞かれることが多い質問で「パーマとカラーって一緒に出来ますか?」についてお話していこうと思います。
まず出来るのか?出来ないのか?というお話からしていくと、【出来る】というのが答えになります。ただ注意点がいくつかありますのでそれを順を追って説明していきたいと思います。
まず「薬事法」というもので禁止されている部分があります。少し堅いお話になるのですがカラー剤とパーマ剤が「医薬部外品」という分類になっています。この医薬部外品を同時に施術することは禁止されているため出来ません。ですが最近は「化粧品」という分類のパーマ剤が出てきているため『カラー剤(医薬部外品)とパーマ剤(化粧品)』で施術していけることになります。
次にデザインの部分で気になる事がいくつか出てきます。それが「薬剤の特徴」の面でパーマ剤の化粧品登録のモノの得意なスタイルとそうでないスタイルがある為に「やりたいヘアスタイルによっては上手くパーマがかからない」可能性があります。
それにパーマとカラーはどちらを先に施術するのか?といった部分ですが、僕個人的にオススメしているのは「パーマ→カラー」の順番です。ただどちらを先にしても先にやった施術が若干取れやすくなります。どういう事かというと、「パーマ→カラー」であればパーマが緩くなりやすく。「カラー→パーマ」だとカラーが抜けやすくなるという事です。なので狙った仕上がりと違ってくる可能性があります。ここは髪質やダメージの具合によっても個人差が出てくるので大変予想しづらいです。それを踏まえてカラーが綺麗に染まっていないとヘアスタイルの崩れた感じが強くなると思うのでカラーを優先するために「パーマ→カラー」という工程をオススメしています。
それから皆さんが気にされる【ダメージ】についてですが、やはり分けてやるよりは痛みやすいというのが現実だと思います。その最大の原因は「過剰作用」しやすいからです。意外と美容は「科学」だったりしますので、PH(ペーハー)の違い(アルカリ性とか酸性とか)だったり還元剤や酸化剤と言われる物で髪の毛の結合を「分解・再構築」(イメージとして)していたりする中で再構築が完全になる前にもう一度分解する反応をする事だったりと髪の毛の成分が外へ流れ出てしまう(これがダメージ)可能性も高くなってくるので、どちらかだけ施術するよりも過剰に作用してしまう可能性が高いという事になります。そしてダメージに関して言えば『ダメージしたのを治す』のはやはり大変で『ダメージしないように予防する』ことが大切なので極力避けたい理由はそこにもあります。
ここからは完全に僕個人の意見です。まず「どうしても美容院に来るタイミングが無い!」「今日出来なかったらいつできるか分からない」という方には同時施術させていただいてます。それはやっぱり2か月はどうしても空いてしまうという方に「今回はパーマで次回にカラーという順番で行きましょう」と言っても2か月したらカラーが気になっているころです。4か月も空いてしまう事になるので大変な状態になってしまいます。そうなるとどうしても「パーマよりもカラーするしかないかな?」っていう状態になってしまうのかな?と思うので同時施術をしています。
僕がオススメしたいパーマとカラーの両立方法ですが、同時にするのであれば「カラーは根元だけのリタッチ」で「毛先にパーマ」です。根元1~2cmぐらいのカラーにして、それよりも毛先にパーマをかけるようにすれば極力同時に薬剤が作用することを避けられます。これが4~5cm根元が伸びてるとやっぱり上手くいきにくいですし、カラーも毛先が抜けてしまっている可能性も高いので全体カラーをした方が良いことを考えるとお勧めできないですね。
後は『パーマを先にして1~2週間後にカラーをする。』というのが一番オススメです。デザインの仕上がり面とダメージ面の両方でこちらのやり方が良いと思っています。さっきお話に出させていただいた「髪の毛の結合の分解・再構築」というところの「再構築」が完全に終わるのに家に帰ってから1~2週間かかる為です。よくパーマやカラー後に「今日はシャンプーしないでくださいね」という話になりませんか?まだ家に帰っても薬剤の反応が不安定で完了していないのでシャンプーなどの作用でもパーマやカラーが取れやすくなるから。というのも同じような理由です。この時もパーマを先にした方が良いと思うのは色抜けが気になるからです。
どうでしょうか?このように色々と同時施術する際の注意点がありました。一番は先も考えて今日の施術をする事だと思っています。今日はいいけどその影響でしばらくしたら髪の毛が痛んでしまう。とか色モチの悪い髪になってしまう。など起こってしまうと大変になります。でもそんなこと言っても「今イメチェンしたい!!」ってタイミングもありますので相談して決めていけたらと思います。